人気者でGo! <--! 特定のTV局、番組を非難するものではありませんが(^^; -->

1.ラジオスターの悲劇

 表題は外国の歌の邦題である。簡単に歌詞の内容をまとめると「TVの普及により、ラジオでの人気者は失脚する」という事だ。良い曲なので一度くらいは聞いてみて欲しい。

2.地上波TVの試練

 誕生から30年ほどの長い間、日本の民間TV放送は仲間内以外にライバルを持たなかった。いや、並み居るライバルである映画、ラジオを次々に凌駕していったという解釈でも良いだろう。とにかく、絶対的に支持されているメディアであり続けた。
 しかし、この蜜月に今危機が訪れている。それは「ザッピング」「映像メディア」「視聴率至上主義の崩壊」である。
・ザッピング
 これは、視聴者が何らかの理由でチャンネルを頻繁に変更する行為を意味している。CMを避けたり、面白い場面のみを見続けようとするからだろうが、近年のリモコンの普及がこれに拍車を掛けたようだ。これにより製作側は「どのタイミングから見ても楽しめなければ見てもらえない」という強迫観念に駆られ、CM手前で次のコーナーの内容をほんの少しだけ見せたり、決定的瞬間を何度も繰り返したり、画面に大きな文字でテロップを入れたりという小細工を弄するようになった。
・映像メディア
 現在、TV地上波放送以外にも映像ソースは数多く存在する。各種衛星放送、ケーブルTV、レンタルを含む商業ビデオ作品、ホームビデオ、TVゲーム、等である。また、録画された自らの放送ではCMを飛ばしてしまうので、これも見方によってはライバルであろう。
・視聴率至上主義の崩壊
 昔は簡単な方程式で宣伝が成り立っていた。即ち、人気番組=大勢がそのCMを見る=宣伝効果により商品がよく売れる、である。しかし、鼠講的マルチ商法の(逮捕済)TVCMをしてしまう等の失態を晒してしまった事により、視聴者はTVを情報メディアや娯楽としての位置付けを止め、暇潰しにまで格下げしてしまった。最早CMは情報源ではなくショートコントであり、視聴率が良かったとしても業界内の自己満足になってしまった。例えTVの電源が入っていたとしても、視聴者は番組の内容すらまともには見ていない事もあるのだ。

3.芸・能・人

 この様な状況に流され、番組制作者は芸能人を多数画面に配置する事によって裏番組よりは視聴率を良くしようとする方向に走ってしまった。しかし、それが真綿で自らの首を絞める行為になろうとは気付かなかったのだろう。
 芸能人、即ち芸を能くする人、であろう。しかし、大勢をTVに映すにはそれなりの出演料が必要だ。限りある制作費を打ち上げに廻す為、出演料の安い無芸無能人が使われるようになり、番組は益々薄っぺらいものになっていった。彼らは本業のTV出演で自己の有名性をアピールし、副業の地方営業等で実際の収益を得ている。「良く知られた」が彼らの命綱である。つまりCMだけでなく番組そのものも芸能人のCMと化してしまった。これを助長したのが二世タレントの台頭である。政治家もそうだが、おおよそ血縁者というだけで出てくる人間に何かを求めても無駄である。
 こうして、「芸能人」も人気を失い続けている。

4.予言

 以上の分析から、遠からず現状のTV番組が崩壊する事を予言します。どう崩壊するかは難しいのですね。例えば民放なのにスポンサーが付かないので仕方無しにCM抜きで放映するとか、あるいは極端な例では倒産ですか。ありえそうなのは、CMが全部今日の番組の宣伝で、しかもドラマに毎回「NG集」を別番組で付けるという苦し紛れかな。

5.最後に

 この分析は個人的に実施していますので、その信頼性を何ら保証するものではありません。また、万一見事に予言が当たったとしても私が影で糸を引いた結果ではありません。