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「萌え」について
1.「萌え」の語源
当事者なので良く覚えています。
そもそも、特定のキャラを猛烈に好きな場合にパソコンBBSでは「●●って燃えるね」などという表現が為されていたのが「NG騎士ラムネ&40」放映くらいでした。さて、ほんの少し遅れて「美少女戦士セーラームーン」が「SS」になり、新キャラとして”土萠ほたる”が登場しました。そこで、その名字のをFEPで打つのに皆、辞書に「萠(もえ)」を登録したのです。するとどうでしょう。次に「燃える」と打って変換すると候補には「萠」が出るではありませんか。
こうして「●●って萠えるね」という具合に新しい表現として定着したのが最初です。
次に、この字の持つ言霊が作用しました。当初はどんなキャラであっても好きなら「燃える」と表現していたのが「萠」そしてよりFEPで変換しやすい「萌」の意味する”若葉が成長して出てくる”が作用し、対象物を保護したい、大事に扱いたいといったニュアンスの「好き」な場合に使われるようになってきました。
ここから分かる通り、これは造語ですので、正確な定義という物が存在しません。(流行語レベルの、無秩序な物です)
ちなみに、マスコミや雑誌で最初に使った人は分かりませんでした。ご存知の方、情報をお寄せください。
2.「萌え」の要素
では人は何に萌えるのかを挙げてみましょう。(そもそも造語ですので、正確な定義を出来ないのではありますが、暫定的に実施します)
・外見的萌え
ねこみみ、フリル、ショートヘアー、リボン、眼鏡、等。
・職業的萌え
巫女、メイド、保母さん、等。
・関係萌え
幼馴染、妹、後輩、等。
・状態萌え
盲目、喋りが変(特に語尾)、薄幸、病弱、等。
他にもあると思われますが、良く知られた物のみ紹介しました。
では、これらを分析していきましょう。まず、外見的要素ですが、これはその外見によって、対象の特性が決まってくる、あるいは推定できるという事も含まれますので、単に外見のみというのではありませんが、便宜上こう呼びます。尚、これらには実在する物は勿論、想像の産物も含まれます。
#長くなったので、ここの個別説明は別ファイル。
3.「萌え」は欲望の変化か
「萌え」とはプリミティブでは”無い”欲望/欲求の表現形態としての一つではないかと思うのですよ。よって、それを表現する言葉が無かったが故に定着したのではないかと。
つまり、メタのものから何かを連想して萌えるのではなく、メタそのものを求めているのが「萌え」と定義すれば良いのかと思われます。(美少女の描かれた絵から現実の美少女に欲情するのではなく、美少女の描かれた絵そのものを目的として欲情する。諺に言う「絵に描いた餅」の逆説)
プリミティブな欲望であれば、メタ物に現実性がある方が望ましい筈です。しかし、デジコを例に取れば、ネコミミメイドという物は現実には存在しませんが、存在しなくても、いや、存在しないからこそ「萌え」ている可能性を否定できません。美少女をより美少女らしくしようと、絵に要素を追加していった結果、それが現実の美少女とかけ離れた物になってしまったのですが、それはそれで受け入れられてしまったのです。
さて、ここで「萌え」に対して不寛容な層も存在するのですが、その中も大きく二つに分かれるという事が分かっています。つまり、その下地になる文化や環境が異なった為に理解が出来ないタイプと、「萌え」を理解する層と同世代同環境でありながら拒否反応を起こすタイプです。前者からの推測が、「萌え」はプリミティブでは”無い”であり、後者からの推測が「萌え」は欲望の一つである、です。
動物の本能から牡は牝を、牝は牡を求めるのですが、同一の性を求める物に対して本能的に拒否反応が生じるのはよく知られています。本能に組み込まれたノーマルな(デフォルトな?)欲望というのは生物学的にも正常であり、どの個体にも組み込まれるのですが、アブノーマルな欲望は他の多数によって拒絶されます。それと同じ脳内プログラムで「萌え」に対する拒絶が起きていると考えるのが最も自然ではないかと思われます。つまり、ある人に生理的に拒絶されるからこそ「萌え」の存在は証明できるとも言えます。
4.メモ
ykj@heppoko.gr.jp