KACounter



08/23
お題目:亜生命戦争異聞#20

 お待たせしました。遂に第二十回目となった亜生命戦争異聞です。

 んでも、その前に、ちょっと告知をば………
 インデックスページや、銀河帝国書院のページでもちょとちょろと書いてあるとおり、来月〜再来月は即売会・展示会強化月間になってしまいました(笑)。
 9月7〜8日に、東京初台(新宿駅から京王新線(京王線ではありませぬ)で隣の駅、新宿駅から歩いても十五分程度)のApple Japan本社内(笑)で行われるAUGSTには『バカムービー研究会』の一員として参加し、『gShot〜銀河皇帝怪進撃』『あにまちゅろん!』他、自作ムービーやソフトなどを公開する予定です。ただし、展示のみで販売は行われませんのでどうかご了承ください(そのかわり、普通は公開しない変なのを色々お見せしますよん)。

 ただ、8日がおもむろに『せげいち』とダブルブッキング状態になっているため、銀帝のメンバーがAUGSTに参加できるのは、7日のみですので、御注意ください。  例によって例のごとくではありますが、御用と御急ぎでない方は、気が向いたら足を御運びくださいませませ〜。

 9月8日『セガのゲェムは世界一ィZWIE』は、銀河帝国書院直参です。夏コミで、うちの本を買えなかった方は、ちぇっくちぇっくー。

 同月22日『サンシャインクリエイション』では、『兄君さま詰所』『あさひが丘66』の合体サークルに委託させていただきます。
 んでもって、10月6日『コミッククリエイション』も同様に委託させていただきます。どちらの即売会にも、夏コミの新刊他を持っていく予定ですので、気が向いたら、是非来てくださいませー。

 んでは、亜生命戦争の第20回です。


間奏曲

 くだけこわれた、ひとつのはぐるま。
 まわりつづける、あまたのはぐるま。
 ひとがつくった、おおきなはぐるま。
 ひとをはなれて、まわりつづける。

 地表との相対速度は音速に近い。
 肉体に縛られた人間には到底不可能な速度で判断を下し、その耐え得る範囲を遥かに超えた加速度で木々を縫うように進む。
 亜音速から生まれる衝撃波で枝葉を薙ぎ払い叩き伏せる。
 時として襲い来る亜生命を光の矢で射抜く。
 どこまでも鮮明な全周の視界。
 緑の地獄。
 いまは全惑星で最大の酸素供給源となっているプラントセンターは、既に亜生命達に占拠されていた。
 巨大な蟲の様に見える亜生命達は、思い思いにその場所を得て、独自の生態系を造り上げている様にも見える。
 しかし彼らは、争い、相食む事はほとんどない。
 彼らにとって喰らうことは、重要な指命ではあるが必須の要素ではないのだ。
 そして………
 古池は周囲の木々を『見渡した』。
 地球の様々な地域から持ち込まれた植物達が、亜生命達によって生み出された土壌によって、このアヴァロンの地にしっかりと根を下ろし始めている。
 ここでは特にC4型光合成を行うように遺伝子改変が行われた植物が多く見られる。
 C4植物群は、植物の中で最も効率の良い光合成を行うが、その半面、空気中の酸素量が一定以上ないとその能力が激減する。
 それ故に、アヴァロン開拓の最初期に光合成工場と海水を電気分解する酸素工場を投下したこの地域に植林されたのだ。
 彼ら遺伝子改変植物は亜生命達とは異なり、前世紀半ば、二酸化炭素危機を前に開発され、爆発的な勢いで植樹された、後に『救世樹』と呼ばれる樹木の一群だ。
 条件さえ揃えば圧倒的な速度で成長する彼らは、その一方で極端に短い寿命を与えられている。
 そのわずか一世紀しかない寿命の間に繁栄を究める彼らは、やがて朽ち果ててアヴァロンに真の土壌を作り出す。そして遺伝子改変を受けていない純然たる地球植物達に、その役割を引き継ぐのだ。
 古池は地球の熱帯雨林の如く濃密な植生を避け、更に奥へと突き進む。
 突然、木々の間からフォリウム・キャンサー(葉蟹)が飛び出し、その長い手足を振り回し襲いかかる。
 子蟹らが親の腹から飛び出し、古池目がけて強いアルカリ液を吐き出してくる。
 本来なら植物のセルロースを分解するための消化液を、今は古池らを攻撃するために使っている。
 意味の無い行動。
 意味が無いはずの行動。
 彼らには意味が無い。意味が無いのだ。害意も、敵意も。
 収束エネルギー弾を叩き込み、親蟹の長い手足を吹き飛ばす。
 燃え落ちるフォリウム・キャンサー(葉蟹)。
 何故彼らは襲うのだ。
 我々を。
 我々だけを。
 あの時引き起されたバイオハザードが、これほどの事態を引き起すとは古池には考えられなかった。
 何か理由が、我々を襲うに足るだけの理由があるはずのだ。
 自らの命と引き換えに、襲いかかるだけの理由が。
 何故だ?
「はい?」
 セトの声。
 どうやらいつのまにか通信回線を開いてしまったらしい。
「いや、何でもない。」
「脈拍、脳波共に正常です。内分泌系にも異常ありません。」
 古池に報告するというよりは、自分自身を納得させるようなセトの報告。
 古池自身は、下層意識を介してマザーシップに送られているより多くの状態値を把握している。それはセトも分かっている。
 しかし、作戦行動中に不可思議な独り言をつぶやくのは、母艦(マザーシップ)側としてみれば、あまりよい兆候とは言えないだろう。
 それに大きな気がかりが、もう一つあった。
「フランは?」
 沈黙。
「未だに隠蔽(ステルス)モードを解いていません。何処にいるのか、こちら(マザーシップ)でも確認できていません」セトはここで一度言葉を切った。マイクの向うで、彼女がため息をついているのが感じられた。「このままでは、作戦遂行にも支障があります。強制(オーバーライド)信号で『呼び起こし』をかけることも検討しています。」
 『呼び起こし』をかける、とは、下層意識を介してフランに対する精神的な強制介入を行う事を意味する。
 古池が受けた鎮静処理とは異なり、自らの意思とは無関係に、記憶や感情、欲求を操作されるのだ。
 無論、未完成どころか、まともな実証試験も経ていない。
 二十世紀中ごろにごく一時期に行われた、生体脳実験の情報と、人体補綴システムの研究過程で得られた大脳の機能マップ、そして『おそらくこうなるであろう』的な直感だけで、脳の神経細胞と下層意識システムが結束されているにすぎない。
 実行して何が起こるのかは、母艦(マザーシップ)側も知らない。
「…そうか。」
 古池は溜息をこぼすように言う。だが、今は自らの身体で呼吸をしているわけではない古池には、これは比喩でしかない。こんな時古池は、自らの身体に違和感を憶える。
 この作戦が始まる以前から、古池ら四人は相互の直接の通信を封鎖していた。
 下層意識を介して通信する彼らは、うかつに『接触(コンタクト)』すれば感覚だけでなく思考や記憶すら共有してしまう。
 自我境界すら危うくなるこの『接触』は、何か致命的な問題が起こらない限り決して行わないというのが、四人の暗黙の了解になっていたのだ。
 しかし今、フランがその姿を隠蔽(ステルス)モードの影に隠し、あらゆる通信を拒んでいる。
 フランがいなければ、作戦空間の詳細な情報は得られない。作戦の遂行が遅れれば、それだけ状況は危険になる。
 そして、作戦は当初のタイムスケジュールから既に数時間遅れ、様々な変更を余儀なくされている。
 その原因は、古池が巨大変異体(インマニス・インソレンセンティス)の撃退に拘っている事にある。責任が、自分自身にある事は、古池にも分かっていた。
 古池は母艦(セト)への回線を開いた。
「二人に伝えてくれ、私が『触れて』みる。」
「了解。同期モニタを開始します。問題が起こった時点で強制的に遮断します。」
 事務的な声。その裏に、セトの緊張を知ることができる。
 ミュサ(ミューゼ)とフレッド(フレディ)は、滞空している古池の援護にまわる。
 これで『接触』を持つ間、古池が直接の攻撃を受ける可能性は低くなる。
 機体の制御を下層意識に移行した古池は、『接触』を受け持つ下層意識に指示を与えた。
 『接触』の為の帯域をごく狭くし、フランの心のざわめき捕らえようとした。
 しかし、何も感じない。
 アフラン(フラン)の位置情報と機体の状況だけが下層意識から伝達されてくるだけだ。
「セト」
「はい、こちらでも確認しました。」
 機体に何等問題はない、フラン自身が意識を失っているわけでもない。
 フラン自身が行動しようとしていないだけだ。
 帯域をわずかに広げる。
 機体(アフラン)の感覚器が捕らえた全情報が、古池の心に滑り込んでくる。
 二重の感覚情報に惑わされそうになり、慌てて下層意識に知覚転送の制限を指示した。
 再度帯域を広げる。今度は、フランの心のみに神経を集中する。
 精神医学開闢以来、どれほどの精神科医や精神分析医が、この意識間の『接触』を求め続けただろう。
 それは遂に達成されたが、その能力を持ったのは単なる工学者。精神はおろか医学とも縁遠い人間だった……
 古池はこの皮肉に苦笑する。
 下層意識が、フランの意識と接触を確保したことを伝えてきた。
 しかし、古池には何も感じられない。
 フランはいる。確かにいる。生きている。意識を保っている。だが、彼女は何もしていない。
 意を決して、フランに呼びかける。
「フラン?」
 その『声』は、暗く深い心の洞窟にのみ込まれるかの様に消える。
 一瞬、今、自分が本当に呼びかけたのかどうかすら分からなくなる。
 再度試みる。
「フラン。」
 やはり、反応はない。
 幾度か呼びかけたが、フランは何も応えない。
「駄目だ。もう少し帯域を広げる。」
 下層意識に機体の制御をすべて任せる。
 感覚のみから、意識領域まで接触帯域を広げる。
「古池博士(せんせい)、気をつけてください……何か気にかかります。」
 古池は答えなかった。
 答える代わりに、フランの接触に集中した。
 風が肌を撫でるような、五感とは違う微かな感覚。
 フランは確かにいる。その実感が伝わる。
 しかし、五感は全く働かない。まるで感覚遮断実験を受けている様に思えてくる。
 ふと、古池は自分の感覚が、奇妙な反響を引き起こしていることに気がつく。
 今まで人類が感じる筈もない五感のエコーとも言うべき、この奇妙な感覚を表現する言葉があるはずもない。
 全てが反響し、引き伸ばされ、減衰している。
 感覚の整合が失われ、古池は猛烈な吐き気に襲われた。
 それでも古池はもう一度だけ呼びかける。
「フラン………!」
 次の瞬間、何かが起こった。
 意識につかみ所があるとすればだが、まるで溺れかけた者が、手に触れるもの全てをつかむ様に、それは古池にしがみついてきた。
「フラン!?」
 意味のある応答はない。
 ただ、赤子の原初反応のような、そして、バラバラの何かが、再び集まるような。
(?)
 何?
(#$@#!)
 異質な何か。
 言葉を介さない、意味のない意味。
(*&!$$が@!)
 フランではないのか?
 意味のない意味の羅列が収斂し、言葉の形を為す。
 しかし、それは、人の言葉ではない。
 人ではない何かが放った、言葉の形を借りた、意味。
(#………@#れ?、&*&だ?!)
 では、アフランに『いる』のは、誰だ?
(だれ?)
 恐怖。
 身も凍るような。
 古池は文字通り逃げ出すように接触を断つ。下層意識に全ての回線を遮断させる。
 生々しい感覚。言葉にできない、何か異様な………異質な。
「セト!、セト!、今のは一体なんだ!?」
 驚いたようなセトの声。
「モニタには何も…」
「接触を断った!、何か……!、あれはフランじゃない!」
「何があったんですか?、感覚モニタには反応も何もありません。」
 感覚モニタに何も反応が無い?
 その事に古池は驚いた。
「アフラン側のモニタは?」
「感はありません。一体何があったんですか?」
 一瞬答えに躊躇する。
「………いや、どうも私は臆病者らしいな。」
 今感じたことを母艦(マザーシップ)に説明しても、多分信じてもらえないだろう。
 ………アフランは、『何か』に支配されている。
 もし報告すれば、アフランは間違いなく『呼び起こし』を掛けられるだろう。
 そうなれは、フランという女性の意識が、無事で済むとは思えない。
 本人は、何か起こったのか思い出すこともできないだろうが、『呼び起こし』で戻ってきた意識は、もとのフランでは有り得ないだろう。
 亜生命体の集団が接近しつつあることを、下層意識が告げてきた。
 ミュサ(ミューゼ)とフレッド(フレディ)は既に迎撃できる状態になっている。
 古池もそれに加わろうとしたとき、セトが警告を発した。
「戦力維持を優先します、交戦は避けてください。」
 母艦(マザーシップ)からの情報が、ミュサ(ミューゼ)を介して伝えられる。
「プラントセンター西側の森林地帯に溶岩洞穴があります。入口付近に巨大変異体(インマニス・インソレンセンティス)が居るようですが、脅威レベルは高くありません。排除して、そこから地下へ侵入してください。」
『排除して』とは、簡単に言ってくれる。
 全身に残る異様な感覚を振り払うように、機体を前後に揺動させる。生身に感じる『本物のG(加速度)』が心地よい。
「どうしました?」
「いや、武者震いの真似。」
 セトの吹き出す声が聞こえる。笑いをこらえているのだろう。
 母艦(マザーシップ)の通信士官席で緊張を強いられている彼女には、こんな言葉でさえ、安らぎになるのだろうか?
 下層意識から射撃管制を引き継ぎ、フレッド(フレディ)に接近するペナトゥス・センティペーダ(羽ムカデ)の群れに収束エネルギー弾を撃ち込む。
「巨大変異体(インマニス・インソレンセンティス)は二時方向、高度そのまま。」
 ミュサ(ミューゼ)の知覚転送を確認する。
 意識下の深い闇の奥で何かがざわめいている。何かが。
 異質な、何かが。
 古池はバラバラになったペナトゥス・センティペーダ(羽ムカデ)の群れの中に飛び込む。
(だれ?)
 呼びかける『何か』は、古池自身の中にいる。
 その感覚を振り払うかの様に、古池は巨大変異体(インマニス・インソレンセンティス)に向かって突き進む。
 冷たい汗。
 それは戦闘の緊張と高揚の中ですら、氷点下の鋭さを失いはしなかった。


 さて、いよいよ中間点を越えたような越えないような。冬コミには亜生命戦争の本が出せるように書いていく予定ですよー。ぬうりゃ!

 では、次回の更新をお楽しみに。

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08/21
お題目:気まぐれで変えてみたり

 気まぐれで、このページの更新日時の見出しをほんのちょっと変更。
 ちょっとは、見やすくなったと思うんだけどなぁ。とか思いつつ。
 銀河帝国書院のページもちょっと更新〜。
 気休め更新。気休め更新(笑)。

 では、次回の更新をお楽しみに。

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08/19
お題目:でましたー

 そんなこんなで色々ありましたが、Cマガジン9月号が発売されました。
 この中の【特別記事】実例で学ぶ!Mac OS Xプログラミングテクニックを書きましたので、気になる方は、チェックして頂ければ幸いでしー。内容ですが、ClassicアプリケーションをCarbonアプリに変更する過程を実例で示していまする(解説図などのイラストはへいどんが担当)。
 この記事の前編にあたるoh!X2001年新春号に掲載された『Macintoshでゲームをつくろう!』もPDFでCD-ROMに収録という太っ腹ぶりですので、この機会に是非是非ー。

 ついでに、アンケートにも是非ぜひー(笑)

 では、次回の更新をお楽しみに。

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08/16
お題目:夏コミ顛末記

 コミケ後初、久方振りの更新でありますが、例によっての即売会顛末記、さっそく行ってみましょう。
  • 08/09
     第一日目。とはいえ、この日は我々にとっての前日。
     午後三時頃へいどん到着。3ページマンガ(半端…)のコピー用原稿を渡す。併せて16ページ。多いのか少ないのか。難しい数だ。
     ちなみに、『Black Dwarf』の新刊の為、編集その他はへいどんの担当……楽なんだけど、楽なんだけど、何か寂しい。自分でもコピー誌をつくればよかったのでは、とか思ったり。もちろん、そんな事した日には、当日爆沈の憂目に会うのは間違いないのだ………
     飯を喰ったりして、何のかんのと暑さでだれている間に午後8時。ここでへいどんはコピーに出発。拙者は携帯電話が使えない(料金払い忘れ)為に、うるにゃん殿からの連絡を待つために待機。
     午後9時、へいどんとうるにゃん殿が最寄りの駅で合流。こちらも車で二人を回収に向かう。んが、この時点でへいどんはコピーを完了させてはいなかった。各コンビニのコピー機が『保守部品交換』の表示を出したり、百円玉の投入しすぎで使えなくなっていたり………そのくらい店員にできるようにしておいて欲しい様な気がする。
     ちなみに、新田宅周辺は同人人口比率が高く、即売会前には近隣のコンビニにあるコピー機が軒並み全滅する(笑)。
     しかたなく、車で更に別のコンビニに向かって、何とかコピー完了。
     その後、細々としたものを買うために、コンビニと二十四時間営業の薬局がくっついた店へ寄った後、帰還。
     家に帰着後、新田と平野は早速コピーの折帳を開始。一方うるにゃん殿は、当日使うスタンプを作成するためにゴム版を彫刻刀で切削。うるにゃん殿の作業はそれほど掛からなかったが、折帳は例によって時間がかかる。
     折帳完了後、配布用に五部だけ製本し、販促グッズなどの選定を行って作業終了。
     その後で話している最中に、OVA版ガッチャマンの話題が出てきたので、ビデオを引っ張り出して、ちょっとだけ鑑賞。P-PROの変身シーンを集めたビデオを見ている間に午前1時過ぎ……嫌な予感がしつつ寝る。

  • 08/10
     起床は午前5時。とはいえ、ほとんど眠れなかった。一時すぎに寝たのが悪かったのか、いつ寝ても結局眠れなかったのかは分からないが、眠れなかったことだけは事実。起きるのが辛い辛い。
     とりあえずシャワーを浴びて目を覚ましたような気にさせる。
     うるにゃん殿が携帯をどこに置いたか見失ったりして(全員寝不足……)出発は6時ころに。
     セブンイレブンで昼飯用の弁当とペットボトル入りの水物を購入し、いつもの牛丼屋で朝食。新田はうどん定食。へいどんは納豆定食(新田は納豆が食べられない)。うるにゃん殿は焼き魚定食(だったはず)。少し食い足りなかったような気がしたが、それ以上に眠かった。
     246は例によって異様に混雑。ショートカットを使ってバイパス16号線にのる。突如の混雑。盆休み前の最後の五十日だからかと思いきや、おもいっきり反対車線でおもいっきり事故っている車がいて、その見物渋滞だった。うーむ。首都高神奈川線は、いつのまにか100円値上がりしていた。
     大井南料金所付近の混雑は、246の混雑の更に上を行っており、川崎航路トンネル(だったか)出口付近から大井南料金所まで思いっ切り渋滞。脱出まで四十分近く掛かる。
     例によって13号地で首都高を降り、平野らを所定の場所(笑)に投下して駐車場に車を入れる。この時点でたしか8時過ぎだったはず。
     会場に入ると、ゲートで某氏に遭遇。うーむ、西のスタッフがなぜにゲートに?
     既に会場入りしていたへいどんとうるにゃん殿に再合流。ブースの設営をしたり、近所のサークルに挨拶したり、遠くのサークルに挨拶したり(笑)。
     『芸人ギルド』さんのところには、ぶるぅすちぃる殿は不在だということは分かっていたけど、新刊もってご挨拶ー。
     『まんが同好会』まるとの姐御は『最終戦争伝説』が無事完結。おつかれさまでした。しかし、総集編が上下巻各368ページ以上って、何ですか一体(大汗)。あと、差し入れしていただいたお菓子は、無事三日目サークル参加を乗り切るためのエネルギー源になりましたー。多謝。
     『Phantasy Star Gazer』のTakaki殿。今回は、相互委託ということでご挨拶。次回、参加しないんですかー。
     そんなこんなで開場。
     午前中はある程度ゆっくりできると踏んでいたが、そうでもなかった(笑)。
     今回の新刊は夏コミ新刊予告の通り、"BE JUST BEGINNING" STAR CRUIESR THE NOVELIZATION #1『さあ大変』の2冊。どちらも同じ様な売れ行きだが、やはり制作者自身のノベライズ且つサイン入りは強力。本人の意思も確認せずに無理を押し通した甲斐があったというもの(汗)。大したPRもしていなかったにも関わらず、かなりの人が手にとり、買って行ってくれた。その一方で、うるにゃん殿本人が来ていると知って驚く人も少なくなかったり、サインを入れてもらうまで正体を隠している人がいたり(正確にはちょっと違う(笑))、本人と知って逃げ出す人もいたり(本当に居た)、人生色々だ。

     イースタール自警団の方は、色々あって、サイトを閉鎖してしまったとの事。新刊を頂いた『急性胃腸炎』のレインボー殿(次はオフセ版ですな)も同様にサイト閉鎖。以前だが、Takaki殿も同様にサイトを閉鎖したがっていた時期があったのだが、これは何かの連鎖反応なのだろうかとか思ったり。
     残念ながら今回も落選されてしまった、小松屋呉服店桜花殿からは、ナイス過ぎるアイテムを頂きました。おおお、燃える漢のLE-7A。響け爆音!うなれターボポンプ!(錯乱)
     ぶるぅすちぃる殿の代理の方が本を買いにいらっしゃったり(このあたりから記憶の欠落が始まっています)。
     まるとの姐御もサークルに来訪。既に新刊は御渡しした後なので、とりあえず挨拶のみ。
     いつのまにやらManifest DestinyChaos Atomic殿がいらしていたりしたのですが、このあたりから記憶の欠落が著しく何がどうなったのかよく分からなくなってきています(笑)。でらしょぼ会の方からも新刊を頂いたのですが、どなたがいついらして何のお話をしたのか、完全に記憶から欠落(大汗)。すまんす(来訪してくださったのが、続木ビグザム殿である事を後日確認いたしました)。
     午後に入って、メガディクショナリ・ブラボーが遂に完売。発売後4年かかったけど、最後の一冊が出ていったときはちょっと感慨深かったり。
    (注:ブラボーに関しては、印刷所の通販分は、まだあるとのこと。必要な方は印刷所の通販サービスまで。)

     今回は、サークルカットでおもいっきりCRYINGとか書いているのに、今回は『亜生命戦争異聞』の新刊は無し。申し訳ない限り。
     この日もサークルめぐりは例によって出来ませんでした………サークル構成員が二人だけなので、こういう場合、非常に辛いものがあったり………

     午後は午後でなんだかお客さんが途切れない状況。3時頃になり、サークルの撤収が進んでくると、さすがに人も少なくなってくる。うるにゃん殿は、別の呑み会の予定があるとのことで、閉会前に帰還なのだが、後で聞いたら水上バスが長蛇の列だった模様(ちなみに、うるにゃん殿はこの日の飲みとコミケ参加の疲れが祟って、後日肝臓が悲鳴を上げてぶっ倒れたました)。この頃には既に体力が底をついており、そのまま閉会。
     帰還前に、一度西館に挨拶に行くが、スタッフは閉会後でバタバタしており、なんとなく流れただけ。しかし、荷物は重かった。
     新田は一度へいどんと分離し、駐車場へ。
     車に着いて、中にたまった熱気(汗)を抜いて出発。んが、例によっての花火大会のお蔭で、青海付近は大渋滞。わずか1〜2キロの道のりを40分かけて移動。ようやっとへいどんを回収。強烈な西日の下で待ち続けたへいどんは、この時点ではダメージも少ないように見えたが、翌日エラい目にあう。
     帰り道に少し工夫を加え、花火関係の渋滞に巻き込まれないように移動。しかし、環状8号で渋滞に巻き込まれ、更に今まで持ち越していた眠気に襲われる。それでも気力を振り絞って、某たまきで夕飯を喰おうとするが、やっぱり店は閉じていた。結局8時頃にコインパークに車を入れ、30分ほど仮眠。これをやっておかなかったら、途中で間違いなく事故っていたろう。今回はそれ程までに眠かった。
     帰着は9時過ぎ。モスで飯喰ってから、製本したり、風呂はいったり、うるにゃん殿から連絡があったりで寝たのは12時過ぎ。だったような。

  • 08/11
     三日目。わしらのサークル参加は、二日目。へいどん『Black Dwarf』が参加する日。
     起きたのは、午前5時。眠い目をこすりつつ、眠気を覚まして5時半頃出発。出発前にうるにゃん殿に連絡をいれたが、爆睡している模様。
     新田は、ある程度ダメージを回復したが、へいどんがグロッキーで飯も食えない状態。珍しく、自ら栄養ドリンクを購入。新田も釣られて買う。ついでにおにぎりも買う。
     例によっての保土ヶ谷バイパス〜首都高神奈川線のルートで進撃、途中でちょっと新しいルートを試して7時頃開場近辺着。この頃にはへいどんも回復し、飯が喰えるようになっていた。本人も行ってたとおり、栄養ドリンクで回復したところを見ると極端なビタミン不足だった模様。
     テレコムセンター前のAMPMで朝飯を購入。ついでにうるにゃん殿に連絡。実は、ぶっ倒れているものと思ったが、入場して頂ける事に(思うに、この日の参加がダメージを倍増させたのではないかと………)。周囲は徹夜組のものとおぼしき路駐が、仲々にすさまじい状況。
     サークル用の北2駐車場に車を突っ込み、サークル入場。開場入りは確か8時頃だったはず。
     新田がサークルの準備をしている間に、へいどんは西にある『笑止千万』の我等が心のボス、尾崎豊中殿にご挨拶………今回の新刊もそうだけど、なぜにボスの本は、ジジイが登場するとバーサークモードに入るですかー?!いや、それが非常に楽しみなんですが(笑)。次回も期待しております。はい。
     ちなみに、今回挨拶廻り他が無茶苦茶になったのは、カタログ購入が三日目になってしまい、更には会場内で中身を確認するのも事もほとんど無かったため。地図だけは、貰っていたのだけど………
     へいどんが帰着する前に、うるにゃん殿到着。この時点でなんとなく顔色が悪かったことに気がつくべきだったが、何にせよ全員顔色が悪いので仕方がない(汗)。へいどん帰着後、こんどは新田が挨拶&委託品のお願い廻り(だったよな……)。
     森見屋で売り子をされていた『131』栗林殿は、なんだかものすごい形相。思わず一歩引く。何かあったんだろうか?、とか本気で心配したり。その後森見殿にご挨拶。新刊、ありがとうございます。『ほしのこえ』という選択が渋すぎだと思うであります。
     『Studio Maruan』まるあん殿には例によって、gShotあにまちゅろんを委託させて頂きました。海より深く感謝ー。
     また、我等が錯乱王(ロード・オブ・バーサーカー)BOSS MITOやかぜどんには『さあ大変』をお願い。交換委託ということで預かった新刊は………うおおおお、何じゃこりゃ………す、すげえぜ(大汗)。一皮むけたどころか、筋肉まで剥けて骨だけになってしまった模様(褒め言葉)。
     メカニスト(機械主義者)には"BE JUST BEGINNING"をお願い。ちなみに、どこだか分からずにしばらくさまよっていました(笑)
     開場前後の記憶は完全に欠落。記憶の上では、いつのまにか開場していたとしか思い出せなかったり(開場前に、背後にものすごい行列ができたのは何となく憶えている)。
     男性向け創作メインの三日目&真夏の炎天下ということで、客足もまばら。ほとんどの一般参加者は、入場直後お目当てのサークルで買い物をした後、気力体力を使い果たして息絶え、そのまま帰還したとの噂。多分、正解だろう。
     開場前後に、うるにゃん殿が邪琅氏(氏のページに行くと404 not foundの表示がでますが、サイト自体は生きています。)のところに挨拶に行ったのだが、既に半生半死だったとか。
     昼頃に西館に進撃。尾崎殿に直接ご挨拶。でも、なんだか座っているのにくるくるされているので、ちょっとだけご挨拶。なんだか色々あった模様。
     BiTmap Publishingに進撃するも、sugichi殿とはご挨拶できず。残念………さらに、財布を忘れていて、新刊も買い損ねる。自分に対してビーム発射。しかし、サークル参加二日目の体力状況では、再度西館に進撃する事もできず自沈。むきー。
     サークルに帰着後は、更に意識が混沌としてくる。サークルめぐりをしようと色々するが、財布を忘れたり(サザエさんか!?)して、結局この日も本は買えなかった。うごごごご、欲求不満エンジン全開。
     実はこの日もかなり多くの方に御来訪頂いたのだが、完全に記憶が欠落していて、いつ誰が来たのかさっぱり分からない状態。この日来ていただいた皆様、ごめんなさい。
     なんだか閉会。MUKAI氏から頂いたお湯入りポットが無かったら、へいどんはともかく新田は倒れていただろう(笑)。
     色々と撤収準備をしつつ、銀河皇帝と連絡。後で西館で合流する確認をして、サークル駐車場へ。
     サークル駐車場は、出場しようとする車が出口に殺到して大混雑。
     仕方ないので、車のドアというドアを全開にし、空気を入れ替えつつ、話ながら時間待ち。ちなみに、何を話したかは記憶の彼方(汗)
     一時間ほどして、ある程度車の流れが出てきた事を確認し、出発それでも駐車場から出るまでに20分。西館に戻るまで更に20分掛かった。
     西館に到着した頃には日も暮れてすっかり夜。
     ここでちょっとだけ行商して、皇帝と合流。例の五反田の店で落ち会うことを確認して一旦解散。
     うるにゃん殿を地下鉄の駅まで送って、五反田の例の店へ。スタッフやってた皆と合流し、飲み食いし放題(笑)。変な話し放題(爆)
     帰り際に、今はライター稼業に勤しむマザーボードフェチ、黒鵜どんから大塚食品あ!あれたべよ CURRY VINDALOO(恐ろしいことに、『宇宙船レッドドワーフ号』とのタイアップ!!)を購入………うおおおお!イカす!イカすぞ!大塚食品!
     しかし、これ、コミケの企業ブースで『独断先行販売』と銘打たれていただけあって、未だにどこで販売するか決まっていないらしい……もったいない。
     ちなみに、決死の試食を行ったへいどんによれば、下手なレトルトカレーより本格的な味がしておいしいとのこと。ただし、RDファンを自認する人なら、食べ方は決まっているはずだ。チリを一缶用意し、一匙だけすくって、残りの缶の中身を全部カレーにぶち込んで喰うのだ!!
     解散が十時頃になり、家への帰着は十二時頃。その後は酒を飲んで寝た模様(記憶あいまい)。


 そんなわけで、コミケット46以上の炎天下で、すっかり脳味噌が沸騰し、記憶のあいまいさはここ数回のコミケで最高潮になってしまったわけですが、いかがだったでしょうか?
 何やら致命的な間違いなどを確認されましたら、掲示板とかで突っ込みを入れてくださいませませ。

 では、次回の更新をお楽しみに。

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08/01
お題目:ゴメンなさい…

 ご、ごめんなさい………。『亜生命戦争異聞』は、今回はお休みです(涙)。
 だって、だって、新刊2冊で、印刷費が底を突いてしまったんですもの(轟泣)。

 いや、筆が進んでいないというのも事実なのですが………ごめんなさい。

 では、次回の更新をお楽しみに………いや、ごめんなさい。次回こそ………!。

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07/27
お題目:新刊案内

be fine!BE JUST BEGINNING さて、お待ちかねの新刊案内です。遠からんものは音にも聞け、近くに寄ってしかと見よ!

  • "BE JUST BEGINNING" STAR CRUISER THE NOVELIZATION #1(オフセット・78P)《夏コミ新刊》
  • 『さあ、大変』(オフセット・88P)《夏コミ新刊》
  • 『gShot〜銀河皇帝怪進撃』(CD-ROM・MacOS用シューティングゲーム)
  • 『あにまちゅろん!』(CD-ROM・MacOS用シューティングゲーム)
  • “きっと愛のせいね!”THE MEGA Dictionary POLTERN
  • "Saturn's wake"THE MEGA Dictionary BRAVO!(ちょこっと)
  • 『PHANTASY STAR ぶいやべーす』(オフセット・A5・68P)《夏コミ委託新刊》
  • その他、何か(笑)。
(特に表記のない本のサイズは、B5版です。)


 まず、"BE JUST BEGINNING"は、掲示板などで何回も話題に出ている、『スタークルーザー』のノベライゼーションです。SITE URDCATのうるにゃん氏による、ある意味『純正』のスタクルノベルです。Web上で掲載されていたものを、ご厚意で同人誌の形で上梓させて頂けることになりました。もちろん、Web上での連載も続きますし、まとまった量になり次第、続刊の予定です。正に今回の目玉、是非、お見逃しなく!
 次の『さあ、大変』は、毎度おなじみ銀帝のゲーム漫画本、今回は今まで主にコピー誌でしか掲載されていなかった様々な漫画に、新たに描き下ろしを加えたメガミックス版。いつのまに、こんな量を描いたんだか、結構スゴい量のゲーム漫画が天こ盛り。銀帝は、ゲーム批評してるだけじゃないんですよ。ホント。
 メガディクは、『BRAVO!』が、最後の御蔵出しです。十冊くらいしか無いので、欲しい方はお早めに。『POLTERN』の方は、もう少し在庫有り、です。

 上記の各本は、売りきれなければ、三日目日曜日の東4ホール、“ラ”−28a『Black Dwarf』でも販売されますので、『俺は日曜日にしか参加しないぜ』という方は、こちらの方をチェックして頂ければ、幸いです。こっちも余程の事が起きない限り、新刊が出る予定です。

 また、今回の委託新刊は二日目土曜日の東館、“ア”−18a『げいざーPUB』から御預かりする『PHANTASY STAR ぶいやべーす』です。Phantasy Starがお好きな方は、是非どうぞ。
 
 ではでは、次回の更新をお楽しみに。

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07/04
お題目:現実逃避…
 つーわけで、こんなのつくりました(笑)。

 いや、そんだけなんですけど……ごめんなさい。

 では、次回の更新をお楽しみに。

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06/23
お題目:うおおおお、終わらない。
Elza おおおおお、終わらない。いや、正しくは全然進んでいない。
 くけー、きょわー。
 もうちょっとだけ、待っててね。

 では、次回の更新をお楽しみに。

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06/18

お題目:すんません、更新遅滞してます。
Elza むわわん、更新遅滞しまくってます。本業の都合なのですが、かといって、まだ公開できるような状態ではなく、見た目上、何も動いていないという状態と化しております。
 今月末辺りになったら、何をしているかちょっとくらい公開できるかなぁ。
 ってなわけで、もう少しだけお待ち頂ければ幸いです。


 うう、三万ヒット突破記念ということで、色々画策しようとか考えるだけは考えていたのですが………夏コミ以降でなんか埋め合わせしまするー
 正しくは、埋め合わせできたらいいなぁ………

 では、次回の更新をお楽しみに。

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05/28

お題目:コミケ当選
 うほほほ、もうそろそろ落されるんじゃないかしらん、とか様々な危惧を抱いておりましたが、『銀河帝国書院』は今回もなんとか当選し申しました。


 サークル配置場所は、二日目土曜日の東6ホール、“ソ”−45bであります。
 今回は、うるにゃん氏の『スタークルーザー・ザ・ノヴェル』をはじめ、久々に何だか色々出てきそうな気配であります。まだ2ヵ月以上先の話ではありますが、なんとなく期待して頂ければ幸いでありまする。
 また、『Black Dwarf』も無事当選致しました。三日目日曜日の東4ホール、“ラ”−28aでありまする。こちらも新刊その他揃う予定でありますので是非是非ー。


 一部諸氏へ、「で、汝、自分の原稿は?」などと言わぬように(笑)

 では、次回の更新をお楽しみに。

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05/26

お題目:『ほしのこえ』を見た…
 色々あって、某所で『ほしのこえ』のDVDを鑑賞する機会を得たりしました。
 ………………………期待していたのと全然違ったのが残念。

 では、次回の更新をお楽しみに。

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05/22

お題目:さんくり
 色々あって、約一カ月ぶりの更新であります。


 まず、6月16日に行われるサンシャインクリエイションに例によって、委託参加いたしまする。
 サークルの場所は『サ』-13bと『サ』-14a(合体じゃないよ(汗))、サークル名は、多分『兄君さま詰所』と『あさひヶ丘66』(だとおもう)であります。
 持って行く本は、例によって例の如くの品揃えだと思われますので、御用と御急ぎのない方は、なんとなくお寄り頂ければ幸いです。


 今回は、こんだけでし。え?『亜生命戦争異聞』ですか?。ちょっとスランプなので、放置モードでし(笑)。夏までに復活するかどうかが謎………

 では、次回の更新をお楽しみに。

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04/23

お題目:変なネタ
 おそらく、iWeek前の最後の更新になると思うのですが、ネタ蔵出し〜。


「ブランコの揺らし方」で特許
 なんと言うべきか、国は違えど、役所は同じと言うことか。イッセー尾形氏の役人をネタにした1人芝居が世界でウケる理由も分かる。

組み込みOSにメモリ保護機能
中古ソフトゲーム訴訟−メーカー側敗訴か?
スタークルーザー・ザ・ノヴェル、復活か?
クォーク星、発見か?

 個々の記事については、あんまし色々書いても仕方ないので、流して行ってくださいませ。しかし、携帯端末ゲーム………(業泣)


 んなわけで、遂に本ページも28000ヒット突破であります。閲覧者の皆様に多謝〜。
 相も変わらず更新遅いし、内容も支離滅裂ですが、ご愛顧賜れれば幸いです。

 では、次回の更新をお楽しみに。

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04/15

お題目:亜生命戦争異聞#19
Speed King  約二週間ぶりの更新であります。うう、なんだか忙しいと言うか、なんというか。野暮用と言うか、そんなのがぽちぽちと………。
 今月末、4月28、29日に大阪ビジネスパークで行われるiWeek 2002に参加するための色々が、これがまた色々ある訳ですが、ここのところがゴニョゴニョと(笑)。
 例によって例のごとく、バカムービー研究会として参加いたしますので、御用と御急ぎでない方は、気が向いたら足を御運びくださいませませ〜。

 んでは、亜生命戦争の第19回です。


 委員の部屋を辞すると、ロブは自分をハッキリさせるように頭を振った。熱よりも酒でクラクラしているらしい。
「しかし、あの爺どもの酒好きには恐れ入るね。」
「まったくだ」。友人のぼやきに古池は同意した。
 ロブはそこでもう一度ため息をつく。
「で、フル、少し時間は空いてるか?」
「空いている、と思う」。古池は時計を見ながら答える。
「それじゃ丁度良い、ちょっと研究室まで来てくれないか?」
 古池は楊(ヤン)の凶暴なほほえみを一瞬垣間見たような気がしたが、とりあえずロブに付いていくことにした。
 前回フレディ以外は誰も居なかったロブの研究室は、いまは十数人のスタッフたちが気忙しげに働いていた。
 ロブは研究室に入るなり、数人のスタッフに取り囲まれ、鼻をすすりながら指示や修正すべき部分の指摘をしていった。
 古池自身を含めても十人もいない、のんきな自分の研究室とは大違いである。
 研究室の奥にあるロブの机。
 広さでみると古池の机の倍。その上に載っている書類の量も倍である。
「今から見せるのは、あくまで現時点での数値モデルだ。」
 ロブはそう言いながら、書類の束をかき分けるとノート端末を取り出した。
「えーと」
 そう言ったのはいいが、ロブの動作が突然止まった。
 キーボードの上で、指が何がを探すようにゆらゆらと動いている。
「…どうした?」
 この時代にあって、ロブは奇跡的なほどの電脳(パソコン)音痴だ。
 タイプライターやビデオのリモコンは操作できるのに、どういうわけか電脳だけは操作できない。
 その仕組みや構造は理解しているのだが、ロブにとってOSというのは途轍も無く反りの合わないものらしく、操作で詰まると面白い動きを始める。
 ここに古池の研究室の三倍近い人数がいるのもこれと無関係ではなく、実際このうちの何人かは電脳の専任オペレータなのだ。
「いやその…」
 ロブはしどろもどろになりつつ、おそるおそる幾つかキーを叩き、そのたびにエラー音で驚いた。
 その後しばらく頭を掻いたり、操作手順を思い出すように空中に指を舞わせていたが、古池の方がしびれを切らして助け船を出した。
「まずパスワードだろ。」
 ロブは驚いて古池の顔を見ると、決まり悪そうにはにかんで笑った。
「そうだったな。」
 パスワード入力を数回失敗させたり、途中で研究員を読んで手順を聞いたりして、ようやく目指す画面にたどり着いた。
「さて、随分と前置きが長くなっちまったが、これがそれだ。」
 古池はノート端末の画面の中を見た。
 細胞を模したような球形が画面に表示されている。その周囲には無数の数値が躍っているが、何を表すのかさっぱり分からない。
「なんだこれ?」
「これは…」と、咳き込むロブ。ダンツ委員の部屋を出たときより、顔が赤くなっている。
「おいおい、大丈夫か?」
 ロブは口には出さず、手で『大丈夫だ』と言いたげな仕草を見せる。
「いや、済まない。改めて説明しておこう。これは、この前、フル、お前からもらった量子電池のデータを元にして設計した量子電池型電子回路式人造疑似細胞の数値モデルだ。」
「量子電池型……人造細胞?」
 古池は驚いてノート端末の画面を覗き込んだ。
 しかし、画面に映し出される式やグラフ、化学式、数値の意味が分かるわけでもなく、ため息をついて頭を振った。
「うーん、俺にはやっぱりこう言うのは門外漢だよ。」
「お前の量子電池あったればこそだ。」
「しかし、人造細胞とは思い切ったもんだ。よく委員会が通したと思うよ。」
 左手の人指し指を左右に振って古池の言葉を遮るロブ。
「ちっちっち、正しくは人造疑似細胞、もっと正確に言うなら疑細胞型オートマトンだ。人工生命って訳じゃないよ」。ロブは画面上の球体の中央にある白い丸を指さした。
「この核に相当する部分にDNAベースの分子コンピューターはあるが、ここのDNAは蛋白合成に関わらない。擬細胞体の構造維持や情報伝達のための物質合成に使われる蛋白質は、こっちの小核のDNAで行われる。」
「分裂したりするのか?」
「構造の維持やある程度の修復、行動はできるが、自己複製は、行うことは出来るが生きることは出来ない。」
「どういう事だ?」
「フル。お前さんの量子電池だよ。この擬細胞型オートマトンは、自己の運動や物質の生成に必要なエネルギーを量子電池から得ている。自己複製、つまり擬細胞体が、本物の細胞のように分裂をしたとしても、量子電池は分裂しない。最初から組み込まれただけのものしかない。だから、分裂した側のどちらかは自分自身を維持する代謝の為のエネルギーを確保できない。機能停止する事になる。」
「死ぬわけだな。」
「まあ、生き物に例えればな。」
「生命でないとしたら、これは何になるんだ?」
「量子電池型電子回路式人造疑似細胞」
 古池は壁際にあった折り畳み式の椅子を一つ拝借して座る。
「これが量産されるようになったとき、どう呼ばれるようになるんだ?って事だ。」
 古池の問いかけに、ロブはしばし頭をひねった。
「普通の細胞と同様の代謝は行うし、自己修復もするが………しかし、自己複製は出来ない。自分自身で活動を維持し続けることも出来ない。量子電池にも寿命があるからな………人造ではあるが、疑似生命と言うわけでも、人造生命でもない。」
 腕組みをしていた古池は、研究員から勧められたカップを手にとり一口すする。
 ロブのことを気遣ってか、暖かいレモネードだった。
「para(疑似)でもpuseudo(偽)でもない………sub-lifeってとこかな?。」
「何?」
「subはsuper(超越)の反語だ。フルに分かりやすく言うなら、『半端な生命』ってのが一番近いかな?」
 聞き直した古池に、ロブはそう答えた。
「……亜生命、か?」
「亜生命…、うん、そうだな。亜生命だ。」
 古池はノート端末の画面を見た。
 画面の中央に浮かぶ球体は、その状態を刻一刻と変化させ、目まぐるしく数値を変化させ続けている。
 やがて、一つの数値が0を指し示し、球体全体の色調が青から紫へと変わる。色の変化はやがて赤黒い色となり、『シミュレーション終了』の文字と共に全てが止まった。
「おい、止まっちまったぞ、ロブ。」
「ええ?!」ロブは驚いておそるおそる画面を覗き込む。
 画面を確認して、それが自分の予想していなかった問題ではないことが分かった様だ。安心した様に答える。
「ああ、シミュレーション終了だ。これは、量子電池が停止したんで、代謝が維持できなくなったんだな。」
 事も無げにそう言って、今度は自分で操作しないで助手を呼んだ。
 助手はこう言ったことにすっかり慣れているようで、ノート端末を手際よく操作していく。
「だいたい、どれくらい保つんだ?」
「えと、亜生命の動作時間かい?、完全に量子電池の寿命と一致しているから、いまの段階で最大二年ってところだね。」
 ロブは古めかしい紙のノートを開くと、『亜生命』と書きつけた。
「うん、亜生命か。いいな。こっちから出す書類もこれから全部『亜生命』で統一するから、古池の方もそうしておいてくれよ。」
 古池は驚いた。
「おいおい、口から出任せみたいな思い付きだぞ。それでいいのか?」
「短くていいじゃないか。『量子電池型電子回路式人造疑似細胞』だの『疑似細胞型オートマトン』だの、長ったらしい正式名称を一々書いていられるかよ。」
「なるほど」古池は苦笑した。
 ロブは激しく咳き込むと、鼻をかんだ。
「うう、ちょっと薬が切れてきたみたいだな。」
「おいおい、大丈夫か?」
「大丈夫になるように、今日はもう帰るよ。」
「それがいい。」
 机の脇にあるハンガーからコートを取ったロブは、それに袖を通しながら、助手達に指示を与える。
 古池も飲み止しのレモネードを全部飲んでしまうと、カップを洗い場に戻す。
「数値モデルでのシミュレーションがもう少し進んだら、こっちから量子電池に関する要望とか、そんなのを出しておくよ。」
「頼むよ。」
 研究室を出たロブは、早々に退散していった。風邪がかなり辛いらしい。
 古池は自分の研究室に戻る間、今日見せられた『それ』について考え続けた。
 亜生命。
 今日見たそれは、まだ端末の中でデータとしてだけ存在するものに過ぎない。
 果たしてそれが実現するのかどうかも、古池は疑問を持っていた。
 しかし、それが、もし……
 もし……


 ようやく『亜生命』が……書きはじめて一年掛かって、遂にと言うか、ようやくと言うか、なんとかその姿を現し始めました。
 しかし物語はまだまだ道半ば。気長にお付き合い頂ければ幸いです。いやホントに(汗)。

 では、次回の更新をお楽しみに。

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